ゴールデンウイークも後半に入り、観光地や帰省地では多くの人が普段では考えられない消費行動をとるものです。交通費、ご当地グルメやお土産と散財した後は、急に財布の紐が堅くなってしまうものです。そんな中でも、税金は、絶対支払わなければならない国民の義務ですが、世界では大金持ちほど、税金を免れている権力者が大勢いるのも事実です。
今回のパナマ文書問題を見ていると、世界のリーダーやグローバル企業、日本も各業界のリーディングカンパニーの名前が挙がっています。すでにアイスランドの首相が辞任を表明しましたが、今後著名人の中から、現在の立場を奪われたり、あるいは急速に力を失ったりしていくものが増えていくものと予測されます。
タックスヘイブンの話は、昔から一部の人たちの間では、当たり前の話といて語られてきましたが、今回のパナマ文書の漏えい疑惑は、そのタックスヘイブンの話を一気に世間に知らしめたことになります。
世界のタックスヘイブンの隠されている総資産は800兆円とも3000兆円ともいわれ、その資産総額は定かではないようです。それはそのはずです、元来、表には出せないお金なので予想するしかありません。そして、何より庶民にとって最も腹立たしいのは、その金額の80%程度がいわゆる税務申告されていないとも言われています。いずれにせよ、わかっているだけでも、年間数十兆円、或いは、数百兆円の税金逃れが発生しているのです。
この数字は、日本の年間国家予算と同規か、それを上回る規模の金額です。日本ではこれまであまり報道されていなかった、ダボス会議などでも、ここ最近は大きな話題になってきた議題でもあり、いかに、税金逃れに網をかけるか知恵を絞っているところのようです。芸能人やスポーツ選手だけではなく、政治家、そして世界の一流企業も、もはや情報化社会においては「隠す」ことができない地球規模の監視社会になってきたことを実感する事件です。
日本でも、この夏は選挙一色になりそうな予感ですが、もし、「清き一票」を訴えている影で、資産隠しのような問題が起きたら、総バッシングの対象になるのは必死でしょう。国の借金が天文学的数字になっている今だからこそ、この国のリーダー達は襟を正していただきたいものです。やはり、一番怖いのは、国民の「」ではないでしょうか?納税意欲が低下したら、あらゆる行政サービスが停滞します。もちろん、公務員の給料もしかりです。そんなことをしていたら、世界レベルで税制から政治の仕組みからひっくり返るかもしれません。