母の日

母の日はなぜカーネーションなのでしょうか?
母の日はなぜカーネーションなのでしょうか?

今日、5月8日は母の日です。花屋さんやスーパーの生花コーナーでは、花を求めるお客さんで大いに賑わっていました。この時期はたくさんの花が咲き、外出するにも最適の季節ですので、それだけでも気分が盛り上がりますね。

母の日は世界各国でもあり、日本やアメリカは5月の第2日曜日ですが、スペインでは5月第1日曜日、ノルウェーでは2月第2日曜日など、国によってその日付は異なるようです。たとえば、フランスでは5月最後の日曜日を「FETE DES MERES(お母さんたちをお祝いする日)」といい、家族全員で集まってお茶や食事をする習慣があります。お隣の韓国は毎年5月8日が「オボナイル(父母の日)」で両親に感謝する日となっています。日本の「母の日」には定番のカーネーションに加え、もう一品スイーツなどを贈る方が増えているようです。

そして、毎年この時期にマスコミを賑せているのが「ベストマザー賞」なるアワードです。今年も芸能界やスポーツ界、そして経済界から素敵な?お母さん達が選ばれたようです。果たしてこの「ベストマザー賞」の受賞者の方々は、今巷で問題になっている「待機児童問題」に関して、どのような見識をお持ちか、聞いてみたいような気持になりました。(ちょっと、意地悪でしょうか?)まさか、「ニホン、シネ」のような投稿はしないと思いますが・・、この方々を選んだのも子育て世代のお母さん達のようですよ。

「十億の人に十億の母あらむも、我が母にまさる母ありなむや」これは真宗大谷派の僧侶で高浜虚子に師事した「暁烏敏」の句です。十億のなかには、優秀な母親や、立派な母親が五万といることでしょう。しかし、自分をこの世に生んでくれた母親こそが、かけがえのない「ベストマザー」なのだとこの句は言っております。

母親とのつながりは人間関係の原点です。子を思う心が「親心」なら、親を思う心が親孝行の「孝」です。どちらか優劣をつけるのはナンセンスだと思いますが、「親心」と「孝」を絶妙に表現した句があります。その句を詠んだのは、明治維新の影の立役者である吉田松陰です。松陰は、獄中で処刑される直前にこのような句を詠んでいます。「親思ふ心にまさる親心 今日のおとづれ何と聞くらん」。先立つ訃報を松陰の母はどんな気持ちで聞いたことでしょう?そして、年老いた母を遺して先に旅立った松陰自身の気持は、はたしてどんな気持ちだったのでしょう。現代を生きる我々には想像を絶するものがあります。

私の母も今年で、78歳になります。この年になって今更、カーネーションでもないと思いますが、今までの感謝の気持ちをなんらかの形で表したいと思っています。そして、もう少し長生きをして、丸光製麺が軌道に乗り、気仙沼で本社工場を再開するところを見ていただきたいと思っております。

ちなみに我が家の息子たちは、今日のサッカーの練習試合で、ゴールを決めて、それを母親にプレゼントすると言っていました。(誰に似たのか、生意気なことを言いますね。)