寺院も生き残り競争の時代

先日、本屋さんに行くと、『寺院消滅』という本があった。タイトルが衝撃的だったので、結構長く立ち読みしました。(本屋さんすみませんでした。)

この本によると、日本には 7万 7000の寺があるそうですが、毎年何百もの寺が閉鎖しているそうです。そして、2040 年までに日本の寺院の 4 割が消滅の恐れがあるといいます。

少子高齢化で、死ぬ人は毎年増えているから、成長産業なのかなと思っていたら、どうもそうではなさそうすです。

そして、驚いたことに生き残りをかけた多角経営が衝撃的です。一部の寺院では、カフェを経営したりファッションショーを催したり、ペットの葬儀を執り行ったりしているとのこと。

寺院が減る最大の理由は日本人の宗教無関心化だといいます。東京の葬儀の 4 分の 1 は低予算の無宗教形式が人気のようで、その傾向がますます増加する勢いといいます。

葬儀には平均300万円程度の費用がかかるといわれています。しかし、今はそんなにかけられないというのが多数派。その人たちの多くの家庭が遺灰を森林や海に撒いたり、遺灰を集合墓地に郵送することもあるといいます。

そんな現象は、都会だからかと思ってると、どうも地方の方がより深刻の様子。寺院を維持するには、おおよそ200件くらいに檀家が必要らしいいのですが、それに満たない寺院が増えているようです。近頃ではベンチャー企業なみに、寺院のM&Aなども増えているというから驚きです。

たしかにこれまで寺院は、税制も含めて優遇されてきました。しかし、今は既に生き残り競争が始まっています。我々中小零細企業も同様です。もっと知恵を出し、将来を見据えた企業経営を行わないと、きっと淘汰の波に飲み込まれてしまうことでしょう。