昨日に引き続き、日米の野球ビジネスの違いについてです。
世界中にMLBを売るには、世界中から高額報酬とアスリートとしては最高の環境を用意して、超一流級の選手を集める必要があります。
日本も時期を同じくして、超一流選手がMLBで活躍するようになったのも、これで理解できます。そしてこのリーグビジネスが、ものすごい勢いで伸びてきたことも理解できます。
インターネットや衛星放送の普及に伴って伸びてきたことが理解できます。最も効果が出たのが、放映権の交渉だといわれています。チーム単独で交渉すれば買い叩かれますが、リーグとして交渉することで、一気に価値が高まり交渉も有利に運びます。すなわち、リーグ運営に、最高のビジネスマンを投入し、それを実現していくビジネスモデルなのです。
日本のプロ野球の場合、親会社から派遣された兼務役員が動いているという感じです。こうなると、まったくスポーツビジネスに対してのスタンスが違ってくるのがご理解できるでしょう。日本の場合、親会社の兼務役員ということがネックになっているのです。
例えば、ジャイアンツは、読売グループ、中日ドラゴンズは、中日新聞、ヤクルトはフジサンケイグループというように、メディアの資本が入っています。だから、MLBのように全体の最適な条件で放映料を上げるわけには行かないのです。
チームビジネスは一球団だけの最適解が働きます。しかしリーグビジネスは、全体最適解で動きます。
日本の企業が部分最適解で動きすぎてグローバル市場で負けるのは、何も野球の世界の話だけではないような気がしてきます。