日本は今や、世界有数の長寿国で、元気な高齢者が多くなった印象があります。長寿であるのと同時に、少子高齢化で子供よりも高齢者が多いのですからあたりまえといえばあたりまえです。
今尚、健康寿命を謳歌しているスーパー老人の方々にお話を伺うと、楽天的に過ごすことと、適度な運動と睡眠、そして、食べ過ぎない食事などが共通しているといいます。
「鶴は千年、亀は万年」と言われますが、実際のところは、鶴だと20~25年、亀でも30~50年程だといいます。海外では推定年齢200歳の亀がいたという記録があるそうですが、あくまでも例外でしょう。
しかし、サメの一種で、北極海に生息する「二シオンデンザメ」は、大きくなると全長が5mにまで達し、400歳位まで生きると推定されています。これは、国際チームの調査で分かったものですが、脊椎動物で最も長生きの可能性があるといいます。
非常にゆっくり泳ぎ、成長も遅く、年間約1cmしか大きくならないようです。そして、早くても150歳にならないと性的に成熟したとはいえないそうで、海の中でのんびりと過ごしているのかもしれませんね。
今、400歳の「二シオンデンザメ」が生息していたとすれば、生まれたのが1616年。江戸幕府を開いた徳川家康が死んだ年であり、前年は大阪夏の陣で豊臣家がが滅んだ年でもあります。
海外をみれば、中国が「明」の時代で、オスマン帝国や、ムガル帝国が繁栄していた時代です。また、ヨーロッパでは、イギリスの清教徒がアメリカ大陸に移住する時期にあたり、その後、アメリカが建国した頃に、やっと思春期を迎えたことになります。
4世紀に渡り、地上の雑踏とは無縁に無事に生き延びるということは、恐らく暴飲暴食をしていたのではサメといえども難しそうですよね。
人間も「人生50年」と言われていた時代から1.6倍も寿命が延びました。粗食だった時代とは違い、現代は飽食の時代です。そして、食欲だけは自分でしかコントロールできません。
我々人間も、なにがあってもくよくよしない、「ケセラセラ!」の精神で、腹8分目を心がければ「二シオンデンザメ」に少しでも近づけるかもしれませんね。