iTunesが本格的に普及し始めた2002年頃から有料デジタル音楽のダウンロードサービスは市場を拡大していきます。当時の予測では、かげりが見え始めたCDにとって変わる商品に育つようなことを書いていた記事もありました。
日本では、特に携帯電話にダウンロードをしていく、着うたフルみたいなサービスが広がっていった記憶があります。市場自体は拡大していき、シングルCDの売上枚数をはるかに超えるヒット曲もたくさん生まれました。
しかし、CDの落ち込み分をカバーするほどのインパクトにはなりませんでし
た。ところがその上昇も08年をピークに落ち始めます。CDのピークからわずか10年後です。
最大の要因は2つあります。ひとつはスマートフォンが普及し始めたことです。それによって、YouTubeなどで流れている音楽映像などが無料で簡単に聴けるようなアプリが続出しました。
さらに、スポティファイなどがはじめた定額の音楽ストリーミングサービスが始まりました。この音楽ストリーミングサービスは、つい最近アップルがアップルミュージックをはじめたり、LINEがLINEミュージックをはじめたりと一気に盛り上がり始めています。
昨年、市場規模も世界で10億ドル(1200億円)を超え、いずれダウンロードサービスは追い抜くことになるでしょう。そして、世界的も減少を続けているCDにとって変わるサービスが、今後どうなるかが注目されています。
このように、音楽業界を見てきましたが、私が子供のころから体験しているだけでも3回のイノベーションがありました。
・アナログレコード
・コンパクトディスク
・音楽ダウンロード
・定額制ストリーミングサービス
このように、技術的な進歩が起きるたびに主役が変化します。これがイノベーションという訳です。
~終わり。