時代はやはり「インバウンド」?

さあ、明日からは大型連休も後半に入りますが、一年を通してみると、今の時代いかに、外国人観光客を誘致するかが全国各地の観光地の課題のようです。

そんな中、「外国人が評価した所は、日本人も行きたくなる」という現象がおきています。ある雑誌に書いてあった記事ですが、「欧米人の集まるスポットに洗練を感じる日本人は多いほか、美術館でも建築物でも『世界的に評価を受けた』と言われると日本人は行きたくなるもの」というのです。

うーん、やっぱりというか、悔しいけれど自分もそういうところがあるなと思いながら記事を読んでいました。例えば東京を例にとってみると、東京スカイツリーとか、以前は無駄なものを作ったもんだと揶揄しかしてなかったけど、ここ数年の間に外国人客が急増と聞いた途端、名建築に見えてきたりするのです。

今日、紹介するのは、ある人気口コミローカルサイトが日本に訪れた外国人観光客が選ぶ「東京のベストスポット」ランキングを発表しました。あなたはいくつ知っていますか?(私は恥ずかしいことに3つしか知りませんでした…)当然、上位にくるのが、「浅草」「東京タワー」「両国国技館」「皇居」「歌舞伎座」「築地」などだと思っていたのですが、この口コミサイトでは第1位から第10位までの間のほとんどが食べ物屋さんでした。所謂、観光地的な場所でランクインしたのが、第7位にランクインした「新宿御苑」だけでした。第一位が表参道にある古民家を改装したカフェで、第2位以下は、お寿司屋さんや、お好み焼き店、ラーメン店、ステーキハウスなどで、やはり、外国の方は日本の「食」に興味を持っていることがよくわかります。

この口コミサイトは偏っていると指摘する方もいると思います。私も中学校の修学旅行で初めて東京に行ったときには、「東京タワー」「皇居」「東京大学赤門」などに行ったものです。しかし、このような定番観光地も観光ルートにはあるのでしょうが、外国人観光客が何を求めているか、我々日本人が押し付けるのではなく、相手が何を求めているのかを常に、アンテナを立ててリサーチすることが必要になってくるのだと思います。

この点、若い人にはそのような海外信仰ってないのかと思ったのですが、雑誌のインタビューに応えた都内に住むある16歳の女子高生は、「原宿とか渋谷はもう飽きたので、最近は、外国人向けのガイドブックや口コミサイトで遊びに行くところを探している。」と答えているのです。彼女達は、外国人観光客を「日本文化にお墨付きを与えてくれる偉い人」ではなく、「自分たちとは異なる視点を持つキュレーター」として見ているのではないかとその記事は締めくくっています。

ともあれ、外国人観光客の行くところに日本人も訪れるという傾向はあるようです。今まで「インバウンド」なんて関係ないと思っていたお店の皆さんも、外国人観光客の誘致に努めると、いいことあるかもしれませんよ。