「お言葉」と仁徳天皇陵世界遺産化に思う

昨日、「ビデオメッセージ」という形で公表された天皇陛下の「お言葉」が各方面に波紋を広げているようですが、日本の天皇家は世界最古の王室ともいわれています。

近年、ユネスコの世界遺産の候補として挙がっているのが、鎌倉とか仁徳天皇陵とかがあります。他にも佐渡鉱山とか彦根城もあるようですが、どうも今一つインパクトには弱いような気がします。

先月には上野の国立西洋美術館が世界遺産に認定されましたね。しかしこれは「近代建築の巨匠」と呼ばれたフランス人の建築家ル・コルビュジェが設計した建築群で世界文化遺産に登録される見込みです。これは日本政府が動いたわけではなく、フランスを中心に日本を含む7か国17作品が対象になっています。

世界遺産はどうしても近年、地域活性化も含め政治的要素を強めている様相です。昨年長崎が選ばれたのも背景には原爆投下都市だったこともあったようです。

そして、現在の一押しは仁徳天皇陵だといいますが、「皇室から御陵を奪うな!」みたな反対も強くあまり進んでいないのが現状。

仁徳天皇陵をはじめとする大阪の「百舌鳥・古市古墳群」は、エジプトのピラミッド、中国の秦始皇陵と並び「世界三大墳墓」の一つとされています。

しかし、日本人の我々も観光で行くこともできません。かつては123基あった古墳も戦後の宅地開発でずいぶんなくなり、87基と減っています。

でも個人的には、世界最古の天皇室が、日本という国を作ってきたことを、まず日本人にもっとも認識してもらうという意味で、世界遺産の話を進めるというのもいいとは思うのですが・・・いかがでしょうか?そんな、歴史的な意味も含めて、昨日の陛下の「お言葉」は我々国民一人一人が、この国の未来を真剣に考えるよい機会になったような気がします。