ポケモンGOで脚光「AR技術」

きゅうの紙面からです。ポケモンGOに代表されるAR技術(人工的に作り出した情報と現実世界を組み合わせる技術)が、今度は産業向けに活用され市場の拡大が期待されているといいます。

先月8月中旬の週末には炎天下の東京都内の公園に100人以上の人々が集まり、一同にスマホ片手に一喜一憂している異様な光景がくり広げられたそうです。

そんな、AR技術ですが、観光業や小売業などにも応用されているといいます。世界遺産にも登録されている日本で一番きれいで豪華なお城といわれている「姫路城」では、今年の修復工事後に三の丸広場で、スマホやタブレットをかざすと、現実の風景の上に「三の丸御殿」の姿がCGで復元されるそうです。そして、このほかにも敷地内で、動画や音声を使って城の歴史や構造について解説してくれるそうです。

また、アパレル業界でもこの技術を応用して、洋服を画面上で試着できる端末が開発されたそうです。顧客が着たい服を選ぶと、大型液晶画面に服を着た自分が映し出され、体を動かすと服も体の動きに合わせ動き、生地の質感も映し出されるといいます。そして、画面上で決済手続きできるようになれば、無人店舗で店員に気兼ねなく試着しながら洋服を選べるという、店側もお客にもメリットがあるシステムが間もなく完成するといいます。

大手シンクタンクによると、バーチャルリアリティー(VR)とARを合わせた関連市場は今後2025年には約8兆円規模になると試算しています。これは現在のデスクトップパソコンの市場と同規模だといいます。

このように、ARなどのハード面の技術は日に日に進歩していますが、課題はやはり、いかに人々を引き付けるコンテンツの開発が出来るかにかかっているようです。