右利きと左利きについて②

昨日に引き続き、「右利き」と「左利き」についてです。

現在の研究では利き手と脳には密接な関係があることが分かってきました。右手は左脳が、左手は右脳が司っており、左右の脳と手はクロスするように結びついています。

利き手は3歳位からだんだん定まり始めるのですが、混合で両方の手を使う場合もあります。4歳位までにはだいたい決まると考えられていますが、この年齢でも5%ほど、まだ利き手が決まらない子供はいるようです。

このように成長過程で利き手が決まる背景には、脳の運動に関する機能の発達と関連があります。つまり、成長することで脳の機能も発達し、だんだんと利き手が決まっていくということです。

ですから、できるだけ多くの運動をする機会を与えることが大事です。いろいろなことをやっていくうちに、自分がどちらの手を使うほうがやりやすいか、学習していく訳です。

では、自分の子どもが左利きだと分かった場合、親としては矯正すべきかどうか、あなたならどうしますか?やはり悩みますよね。日常生活の多くは右利き用にできているので、左利きは不便なことが多いからです。

例えば、公共のものはだいたい右利き用にできています。改札口のタッチする部分や自動販売機のコインをいれる場所も右側にできていますね。また、ハサミも右利き用が主流です。最近では、左利き用のものも出てきていますが、必要なときに使うためには、持ち歩かなければいけません。さらに、習字や文字を書くときにも左利きの人しかわからない苦労があるようです。

しかし、だからといって無理に矯正させると、子どもは萎縮してしまい、運動をしなくなったり、神経症的な傾向がでてきたり、夜尿症などが出てくる場合もあります。

矯正させたい場合でも、あまり強要せず、遊びの中で右手を使う動作を増やし、楽しく練習させていくのがいいでしょう。それでも左利きになるのならば、それはその子どもの個性として受け入れる気持ちを持たないといけないのかもしれませんね。

~終わり。