昨今のヨーロッパでの無差別テロや、イギリスのEURO離脱問題の根幹には、やはり移民が大きな問題になっているといいます。
先日のテレビのドキュメンタリー番組での話です。ラグジュアリーブランドのメイド・イン・イタリーの現場でも、下請け化が進み、いまやそこで働いている人は、中国人やアフリカ人、そして最近ではイスラム系の移民も増えているといいます。
問題は、人件費の安い移民に仕事を奪われて失業するイタリア人。メイド・イン・イタリーと言いながら実態はメイド・バイ・チャイニーズだというのです。驚きは、それでもラグジュアリーブランドを買う人がいることです。今や世界のラグジュアリーブランド消費の約半分は中国人だといいます。
20年以上前、同じようなことを日本人がしていました。ラグジュアリーブランド品の製造原価率は10%を切っており、中には5%以下の商品もあるそうです。その一方で、広告費は30%を超えるブランドもあるといいます。
その番組では、ミラノの街を歩いている人をWATCHしていましたが、イタリア人にはいかにもラグジュアリーブランド品とわかるモノを身に着けている人はほとんど見かけません。身に付けているその多くは中国人です。時々日本人も見かけます。
大きなブランドロゴが目立つものを身に着けていると、日本人でも中国人に見えてくるから不思議です。意外とバブルのころブランド品を買いまくった60代くらいの女性に多いようです。本人はせっかくイタリアに来たのだから、オシャレしてミラノ散策しなきゃと思っているのでしょうが、見ていてだんだんと恥ずかしい気分になってきました。
今や欧米では本当のオシャレな人は、質の良いものを安く買うものです。日本も少しづつこうしたことが始まっていると思います。ネット社会は、質の良い職人と消費者を直接つなぎ始めているし、もはやブランドとは新興国の人が、お金を手に入れたときに、その証として消費するものであり、かつてのような「○○御用達」ではなくなっているのでしょう。
私も、バブル全盛の頃は丁度20代前半のおしゃれ盛りでした。給料の大半をブランド品の購入に充てたりもしましたが、今でも大切に使っているものなど何もありません。(ブランド品の高級スーツを津波で流されましたが・・・)
本当にいいものを適正価格で、そして本当に必要なのかを吟味したうえで購入したいものです。