こんな壮大なレースがあった!

世界中で開催されているモタースポーツですが、F1を始め、各自動車メーカーが自社の技術力を世界に知らしめようと、莫大な資金と労力をつぎ込んでいると聞きます。

そして、今では宇宙でレースが開催されるようです。

アメリカの検索大手のグーグルがスポンサーを務める「グーグル・エックスプライズ」という民間初の月面探査レースのことです。

このレースは、月に探査機を送り込み、月面を走行させ、その際、撮影した映像をいち早く地球に送信したものが勝ちという、まるでSF小説の世界のようなレースなのです。

アメリカの財団が2007年に宇宙開発を促進するために企画し、世界中で16チームが挑戦中といいます。

日本からもベンチャー企業と東北大学で構成する「HAKUTO(ハクト)」という特命チームが参戦中とのこと。

そして、「HAKUTO」には日本の企業の優れた技術の提供があるようです。携帯大手の「KDDI」は探査機の遠隔操作に使う通信や画像処理などの技術を提供し、「日本航空」は、機体整備のノウハウを提供しています。そして、接着材の代名詞ともいえる「セメダイン」は電子部品の接着方法や、ちりを防ぐ加工技術を提供するといいます。

このようにして完成した探査機は、今月下旬から鳥取砂丘で試験走行を行い、来年1月にはアメリカ企業のロケットに相乗りして月面に向かう予定です。ちなみに、宇宙までの輸送費は1kg当り1億2000万円とのこと。コスト削減には探査機の低重量化も必至のようです。

このレースのルールは、まず期限は2017年末。それまでに、探査機を月に送り、500メートル以上走行すること。そして、カメラで周囲を360度撮影し、画像を地球に送信する一連の任務の達成時間を競うものです。

優勝賞金2000万ドル(約21億円)。賞金総額は3000万ドル(約31億円)といいますから、賞金も宇宙規模ですね。

やはり、最大のライバルはアメリカの有名大学のようです。日本の知能と技術力がどこまで通用するのか、いまから結果に興味津々です。是非、「オールジャパン」の力を総結集して、センターポールに「日の丸」を揚げてほしいものです(オリンピックでもあるまいし・・・)。