人口光合成が作り出す未来

日本のエネルギー自給率は極めて低いといわれています。東日本大震災直後の福島第一原子力発電所の事故以来、全国的に原発が停止している今、6%前後と世界的にみてもかなり低いようです。

安全保障上リスクがあるし、経済的にも影響してくるので、原発を再稼働させようとする動きがあります、おそらくスムーズには進まないだろうと予測されます。

そんな中、日本には優れた自然エネルギーの技術がいくつもあるのです。最近よく耳にするメタンハイドレートもそうですし、ミドリムシエネルギーなるものもその一つです。

沖縄・石垣島で生まれて、現在は東京に本社があるユーグレナ社は、藻の一種のミドリムシからつくる航空機向け燃料を2020年までに実用化すると発表しています。

何を隠そう、私もこのユーグレナのサプリメントの愛飲者なんです。人間が生きていく上で必要不可欠なビタミン、ミネラル、アミノ酸といった栄養素を豊富に含む上、高い消化吸収能力を持っているといいます。ユーグレナを用いた研究はノーベル化学賞を受賞し、NASAをはじめ世界中で国家プロジェクトとして研究されてるようです。

そして、もう一つ有望なのが人口光合成です。人口光合成とは、光合成の現象を人工的に作り出すもの。これにより、地球温暖化の大きな要因である二酸化炭素の減少に貢献できるだけでなく、新しいエネルギー生成が可能になります。

実際に酢酸からエタノールができ自動車燃料になるなどの実証実験が行われていようで、

しかも人口光合成が簡単にできるようになってくると、エネルギーコストがかなり下がると期待されています。

そしてそれ以上に、工場とかお店とか自宅でエネルギーが生成できるようになるというのです。輸入どころかエネルギーが自給自足できる日も近いようです。

過去の歴史を振り返ると、世界の戦争の多くは資源の奪い合いを原因としています。世界中でエネルギーが限りなくフリーに近い状態で自給自足できるようになると、世界の紛争の多くは解決していく方向に向かうのではないでしょうか。

そのとき、これらの日本の技術が役立つだろうともいわれています。軍事費を聖域として、近隣諸国の脅威を煽り戦争の出来る国を目指すより、世界に尊敬される真のリーダーシップとは何か、世界平和とは何か、新しいあり方を示すときなのではないかと思います。