睡眠は「量」ではなく「質」

今日、とある会報誌を眺めていたら「快眠探究家」なる職業の方が、記事として取り上げられていたので、興味を惹かれて読んでいると、実家が大正時代創業の寝具店の三代目ということで、「なるほど」と納得しました。

やはり、睡眠に大切なのは、翌朝に「快適に目覚められた」という充足感が必要だといいます。しかし、現代人はなかなか満足のいく睡眠をとれていないようです。厚生労働省の調査によると、国民の約7割の人が睡眠に不満を抱えているようです。

そして、加齢とともに睡眠の質も変わってくるようです。血圧、体温、ホルモンの分泌など、睡眠を支える多くの生態機能リズムが若いころより前倒しになるため、朝早くに起床することが多くなるようです。そして、睡眠に影響を与える「メラトニン」というホルモンが加齢とともに減少して、深い眠り(ノンレム睡眠)が減り、浅い眠り(レム睡眠)が増えてしまうのだそうです。そのために、ちょっとしたもの音などが気になって夜中に何度も目が覚めてしまうといいます。

快適な睡眠のためには、やはり起きている時の生活リズムが重要のようです。毎日同じ時間に起床、そして、太陽をいっぱいに体で浴びること。もちろん規則正しい腹8分目の食事。適度な運動と、就寝の2~3時間前の入浴など、特に難しいことではありませんが、仕事や家事に追われていると、ついリズムを崩しがちになります。そんな時こそあえて意識して生活パターンを修正し、本来のリズムを取り戻したいものです。

この記事を読んだあとに気になったのが熊本の方々のことです。東日本大震災の時の我々もそうでしたが、相次ぐ余震に十分な睡眠がとれていないはずです。慣れない避難所生活で、プライバシーのない状況で、十分な睡眠を確保することのほうが、難しいと言わざるを得ません。体調不良を訴える方も増えているようですが、熊本の方が余震も収まり、ぐっすり眠れる日が一日も早く訪れることを願ってやみません。